2006年3月19日強い風が吹く中、渋谷のNHKホールに2,000名の来場者を迎え、第2回がん患者大集会を開催致しました。
大会の最後に理事長の俵が下記アピールを読み上げました。
第2回がん患者大集会アピール
昨年は大阪。
ことしは東京。
北海道からも来ました。車椅子でも来ました。がん患者と家族が、集まってまいりました。
私たちは、いいたかったのです。
がんになったからといって、転移したからといって、病院や医師に見離されるのはいやなのです。いまの日本で望みうる、最高で、最適の治療を、どこに居ても、だれであっても、最後まで受けられる日本にしたいのです。
私たちは、勉強してからがんになるわけではありません。ある日突然、「あなたはがんです」と告知され、あわてて情報をさがし始めます。自分にとって最適で、最高の治療は何なのか。どこに行ったらそれを受けられるのか。それを知らないことには、インフォームド・コンセントさえ成立しないのです。
私たちは、昨年第一回大集会の時「患者のための情報センターを作ってほしい」と声をあげました。さいわいその第一歩は、実現に向かってすでに踏み出されました。私たちは、どんなにうれしかったことでしょう。情報は希望の星です。次の段階は中身の充実です。そのための声と力を私たちは惜しみません。政治や行政、国民のみなさまと手をたずさえて、すばらしい情報センターを作り上げていこうではありませんか。
つぎに私たちが望むのは、患者主体の医療への転換です。たとえば、「緩和医療」です。痛みは患者にしかわからない苦しみです。いまの医療は、痛みに対して無頓着といえないでしょうか。どんな場合も患者の苦痛を最大限防ぎながら、治療を進めていく。そんな「やさしい医療」であってほしいのです。
「チーム医療」とか「専門医の育成」とか希望したいことはたくさんあります。が、きょうは取り敢えず、患者会と行政が、はじめて協働作業で作りあげた「がん対策推進アクションプラン二〇〇五」の早期完全実施を願うことにいたします。
以上三点に向かって、私たち患者、家族も力をあわせ、努力することをお誓いし、きょう東京、渋谷で私たちの決意表明と致します。
2006年3月19日
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