がん患者団体支援機構

NPO法人がん患者団体支援機構理事長として10年の節目に思う

NPO法人がん患者団体支援機構 理事長 浜中 和子

NPO法人がん患者団体支援機構は、2005年5月28日第一回がん患者大集会が開催された年の12月にがん患者大集会の支持母体として設立されました。わたくし浜中和子は、自身が1993年に乳がんになって以来、医師でありながらがん患者の立場でがん患者支援活動を続けてまいりました。2005年の第一回がん患者大集会にも参加し、がん患者団体支援機構設立時より理事に就任しました。2007年より事務局長を務め、2009年より副理事長を務め、2011年より理事長を務めています。

現在当機構では以下の活動を実施しています。

●がん患者大集会:日本のがん医療をよりよくしていく為に、全国の患者、家族の声を集めるがん患者大集会を開催しています。2005年から毎年開し、これまで大阪、東京、広島、神戸、秋田市でがん患者大集会を開催してきました。

●がん患者・家族への相談支援事業:がん経験者によるがん相談(ピアサポート活動)として武蔵野赤十字病院、都立駒込病院、東京医科歯科大学附属病院、世田谷区保健センター、横浜市立大学附属病院でピアサポート(面談サポート)、ピアサロン、電話相談等を実施しています。

●提言と政策立案への参画:毎年がん患者大集会等で集まった患者さんの意見・要望を厚生労働省、日本医師会へ提出しています。

●Canps Station(インターネツト放送):がん患者の情報の共有と相互支援のための、ネットテレビ「Canps Station」です。いろいろながん情報を提供したり、会員の皆さまに登場していただき患者会情報を提供しています。

詳しい内容はHPをぜひご覧ください。

当機構には現在21の患者団体が属し、また100数十名の個人会員の方が入会されています。今後、全国の患者会の方々とさらにコミュニケーションを深め、日本のがん医療における諸問題についてともに考えていきたいと思っています。皆様からもご意見をお伺いしたいと思っておりますので、どうぞ何なりとお知らせ下さい。

2011年の東日本大震災から10年を経て、今日本はコロナ禍でこれまで経験したことのない新たな局面を迎えています。それでもがん患者は確実に増加していて、がん検診率の低下が新たな患者増加をもたらしています。この難局を乗り越え、またがん患者さんががんになっても変わらない自分らしい生活が出来るように今後とも誠心誠意精進していきたいと思っています。

今年も11月14日に「第17回がん患者大集会」を開催予定です。今年も多くの皆様のご参加、ご協力をお願い致します。皆様どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

                        2021年(令和3年)10月吉日